資産運用

【金融の基礎知識講座編~第1回~】「自社株買い」って一体なに??

こんにちは、ゆうちきです!

今回から初心者向けに、

【金融の基礎知識講座編】と題して、

金融に関する基礎知識を分かりやすく

解説した記事を“シリーズ化”したいと思います。

「投資に興味があるけど、ニュースがいまいち理解できない、、、

「勉強しようとしたけど、専門用語はあまり分からない、、、

なんて方に超おすすめです!!

さて、記念すべき第1回目は「自社株買い」についてです。

皆さん少し思い出してみてください。

「~(会社名)が、自社株買いを発表しました」

というセリフを、一度はニュースなどで耳にしたことありませんか??

実際に2019年あたりから、自社株買いをする企業が

非常に多くなってきています。

「自社株買い」とは?!

結論から言うと、「自社株買い」とは、

企業が自社の株式を購入すること。

を言います。

要するに、株式市場から買い戻すということですね。

「おいおい、名前の通りじゃん!」

と思われたかもしれませんが、本当に名前の通りなんです(笑)

では、

本来自社の株式を売ることで事業資金を得ることが

株式発行の目的であるはずなのに、

なぜ、自社の株をわざわざ買い戻すのでしょうか??

それは、企業側はもちろんのこと、株主にもしっかりと

メリットがあるからなのです。

なぜ「自社株買い」を行うのか??

自社株買いがどういう行動なのかは分かったけれど、

いったいなぜ自社株買いをする必要があるのか??

主な目的は、

株価の上昇を狙った、「株主還元」のひとつなのです。

株主還元といえば、配当金の支払いなどが思い浮かびますよね??

実は、この自社株買いも立派な「株主還元」の一つだったんです。

マネ男くん

そうだったんだ!
「自社株買い」ってネガティブなことじゃないんだね!!

ゆうちき

そうだよ!
実は株主にとってすごくありがたいことなんだ!!

マネ男くん

あれ、、、。でも、なんで株価が上昇するの??

ゆうちき

良いとこに目をつけたね!!
それをいまから説明するね!!

「自社株買い」が株価を引き上げる2つの理由

自社株買いは、株価を押し上げることによる株主への「利益還元」の政策の一つだと分かっていただけましたか??

では、なぜ株価が上昇するのか。

その主な2つの理由を見ていきましょう!

1、企業が自社株買いをするときは、株価が割安のサイン

企業の経営者が、自社の株を買うタイミングっていつだと思いますか??

それは、経営者から見て「自社の株価が安い時」ですよね??

わざわざ自社の株価が高い時に自社株買いなんてするわけがありません。

ということは、

自社株買いが行われた=株価が安い

というサインになるんです。

そうすると、どうでしょう??

「内部事情を知っている経営者から見て割安なら今買っておかないと損じゃないの?!」

「今だーーー!!買えーーー!!」

という風になり、株式市場で“買いの動き”が増えますよね??

そうすることで需要があがり、株価が上昇するという仕組みになります!!

「自社株買い」が行われる

経営者から見て”割安”というサイン

市場で買う動きが増え、需要が増加

株価が上がる

2、1株当たりの“価値の増加”

“価値の増加”とは一体どういうことなのか??

まず、発行されている株式を買い戻して消却すると、市場に流通している

株式の総数は減りますよね??

発行済み株式の総数:減少

一株当たりの価値:上昇

となるわけです。

もう少し具体的に解説すると、

株式数が減って、企業の利益が変わらなければ、一株当たりの利益が増えます。

例えば、利益100万・株式数50株の会社が25株の自社株買いを行うと、

自社株買い一株当たりの利益は2万(100万÷50株)

自社株買い一株当たりの利益は4万(100万÷残った25株)

になりますよね??

これは、経営状態を良く見せることができるという企業側のメリット
も含まれていますね。

「自社株買い」がもたらす、企業側へのメリット2選

企業は株主のためだけに「自社株買い」を行うと思いますか??

答えは、NOですよね。

もちろん企業側にもメリットがあるので「自社株買い」を行うのです。

1、ストックオプションへの活用

ストックオプションとは、

株式会社の従業員や取締役が、自社株をあらかじめ定められた価格で取得できる権利のことで、将来の株価上昇分を利益として得ることができる。

というものです。

難しいですよね??

ストックオプションについては別の記事で詳しく解説したいと思います!

2、敵対的買収の対策

敵対的買収とは、買収企業が買収対象企業を支配することを目的としたもので、買収される側の企業や株主の合意を得られないまま実行される買収のことです。

要するに、

勝手に会社を乗っ取られてしまう!ということですね。

しかし、その際に「自社株買い」によって株価が上昇していれば、買収する側も買い付けにかかる費用が大きくなってしまうため、買収しにくくなります。

なので、株価を押し上げる要因になる「自社株買い」をすると、

敵対的買収の対策になるということです。

まとめ

自社株買いとは、企業が自社の株式を購入することです。

そして主な目的は、株価の上昇を狙った「株主還元」です。

決して、「自社株買い」というのはネガティブなことではないんです。

基本的に自社株買いが行われると株価は上がる傾向にあります。

ただし、以下の注意点もあります。

あくまでも、株価は様々な要因で変化し続けていることを忘れてはいけません。自社株買いした企業があるからといって飛びつき、短期的な売買はおススメしません。

その企業の業績や、財務状態をしっかり確認することが大切になってきます。

以上が「自社株買い」についての講座でした!!

ではみなさん、よい明日を!!